Hさん、お元気ですか。8,9年前からレッスンに来てくださっています。
ピアノの音色が暖かくて、やさしくて、癒し系の曲がとてもよく似合っていらっしゃいました。
ショパンとサザンの桑田さんが好きって、まるで私と同じ趣味にびっくり。来てくださるのがとても楽しみでした。
子供さんに手が離れた頃、内科にお勤め。それはそれはがんばっていらっしゃいました。新型コロナの感染には気を使ってくださり私や皆にもしも移すといけないからと6月以降もお休みされました。
その後、お母様の病気がわかり、そのお世話も加わられ、さぞ日々お疲れのことと思います。お疲れすぎてピアノまではとても手がまわらないですよね。
私もそうでした。ずっと以前宝塚にいた母が倒れ、色々あり施設で暮らすこととなりその面会に足しげく通っていました。何年も。20年近く。その後父も倒れ、私、何だかいらいらしたり泣いたり、ややこしかった気がします。
仕事は何とかがんばっていましたが、家事はてんてこまい。趣味の合唱はやめてしまいました。忙しい中、車が乗れれば便利と、自動車学校に通ったり。(結局休み休み7か月もかかり、退学寸前に免許を取りました。)子供の世話も何も覚えていないくらいどたばた疲れ切っていました。
今思い返しても、あんな生活でよかったのか母の世話をきちんとしたのか、子供をほったらかしにしなかったのか、ピアノ指導もどうしていたのか覚えていないんです。
母が父がどんどん弱っていき、わからなくなっていき、動けなくなっていくのはつらいものがありました。
でも一生懸命生活していたから今がある。後悔していない今がある、と思っています。
ピアノが好きで、上手で癒し系の音がだせるHさん。まだまだピアノに戻ってこられるのは難しいかもしれない。今はゆっくり、しなければいけないことを疲れすぎないようにやっていってください。
私が元気な限り、また来てくださる日を待っています。